会のあらましと理念

民主商工会とは

PHM01_0072.JPG民商は、徴税の嵐が吹き荒れた敗戦の混乱期に、時の政府とアメリカ占領軍が行った、中小業者・国民に対する権力的な徴税攻撃に対して、他界層の人々と共同で、生活擁護同盟(民商の全身)を組織して、生活と営業、納税者の権利を守る運動に取り組みながら、昭和23年11月21日に荒川民主商工会として誕生しました。
 50年余の運動の中で、国税通則法改悪阻止の闘いや、無担保・無保証人融資の実現、緊急性の高い要求に取り組んだ110番運動、銀行の貸し渋り・貸し剥がし是正、多重債務者救済、大型間接税導入阻止の闘い、不当な税務調査是正の取り組み、経営対策、金融対策など、全商連・東商連と一緒に、中小業者の営業と暮らしを守って、多くの実績を積み上げてきました。
 民主商工会は、全都(東京商工団体連合会)47民商と、全国各都道府県に(全国商工団体連合会)600をこす事務所を設け、約30万人の会員と38万人の全国商工新聞読者を擁し、日本経済の主役である中小業者の社会的地位向上や、営業とくらしを守るための運動を日常的にすすめています。荒川民商もその一員として、区内中小業者の諸要求実現をめざしています。
 会の運営は、会員が毎月納める会費によって行われている、中小業者のための自主的・民主的な非営利団体です。商工会議所・法人会・青色申告会など、国や自治体から補助金をもらって運営し、行政からの指導を受ける『官制団体』とは、この点で大きく異なります。 
 数々の取り組みで、気兼ねなく要望や追求が出来、自主的に運動が展開できるところがここにあります。荒川民商は、規約を認めていただければ、どなたでも入会が出来ます。お気軽に事務局までお問い合わせ下さい。

民商運動3つの理念

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① わたしたちは、会員の利益と幸福だけでなく、日本の中小業者全体、大きくは国民全体の幸福のために運動をおこなってい ます。 民商の要求と活動が道理に合ったものであるからこそ、 さまざまな攻撃の中でも一貫して前進しつづけています。

② わたしたちは、団結こそ何ものにも勝る宝だと考えています。 中小業者の要求を実現していくために力を合わせること、これこそ民商運動のモットーです。

③ わたしたち中小業者の要求は、多くの国民の支持を得て、共にたたかう中でこそ、その実現の道をさらに大きく切り開くことができます。

民商の役割と要求運動

中小業者の社会的・経済的役割

経済を支える中小業者にもっと光を
① わたしたちは、会員の利益と幸福だけでなく、日本の中小業者全体、大きくは国民全体の幸福のために運動をおこなってい ます。 民商の要求と活動が道理に合ったものであるからこそ、 さまざまな攻撃の中でも一貫して前進しつづけています。

② わたしたちは、団結こそ何ものにも勝る宝だと考えています。 中小業者の要求を実現していくために力を合わせること、これこそ民商運動のモットーです。

③ わたしたち中小業者の要求は、多くの国民の支持を得て、共にたたかう中でこそ、その実現の道をさらに大きく切り開くことができます。

税制と税務行政の民主化と納税者の権利を守って

『納税者の権利宣言・全商連』より抜粋

税に対する基本的な考え方

はじめに
 いま国民の間には、大企業・大資産家には軽く、働く国民には重い不公正な税制の是正を求め、銀行への公的資金投入や、大型公共事業の浪費に象徴される、税金の無駄遣いを正す世論がほうはいとして高まっている。
 今日までの税金の歴史は、洋の東西を問わず、権力者の収奪に対する人民の抵抗の歴史でもある。
 日本では、封建領主の年貢引き上げに対する農民一揆。明治政府の富国強兵のための「地租改正」強行に対する抗議行動。戦後の混乱期には、アメリカ占領軍と政府のむごい徴税に対して、生活擁護同盟(民商の前身)などをつくり抵抗した。その後、重税に苦しむ中小業者は、『生活費に税金をかけるな』『自家労賃をみとめよ』と団結して戦ってきた。
 わが国の税制度は、大企業と大資産家をいっそう優遇しようとする勢力と、戦後の憲法と民主主義を土台に、国民本位の税制・税務行政を実現させようとする、広範な国民との対決の中で変遷してきた。

   毎年開催される
 3・13重税反対全国統一行動
 荒川区民集会のデモ隊
            (2008年)

 このたたかいの中で、広範な中小業者団体の共同が広がり、個人事業税の大幅軽減や、所得税の戻し税を実現してきた。また、国税通則法の立法化に際して『記帳義務化』や『質問検査権の強化』など、税務行政を強権化する項目を削除させ、「税務調査における事前通知の励行と、調査理由の開示を求める」国会請願を採択させるなど、数多くの成果も勝ち取ってきている。
 大型間接税をめぐるたたかいは、取引高税を廃止に追い込んだのをはじめ、付加価値税や一般消費税、売上税の粉砕というように、常に戦後税制の原則と納税者の権利に直接関わる大きな争点としてせめぎあいが続いてきた。そして、1989年に「日本列島騒然」と言われる国民の大反対にもかかわらず、消費税が強行実施されたが、国民の憤りは衰えないばかりか、国政選挙のたびに、消費税に対する各政党の態度が問われている。
 現在の日本では、大企業の「国際競争力」の強化を何より優先する異常な税制になっている。
 また、国民にとって、かけがえのない社会保障費や中小企業対策費などが、極端に削減される一方、大手ゼネコン奉仕の公共事業や憲法違反の軍備拡張、多国籍大企業優遇の海外協力のために、ばく大な税金が使われている。この結果、国と地方の財政の破局的危機が進行し、国民が主権者として、納税者として「税金の取り方と使い道」を変えさせることが緊急の課題になっている。
 現代の民主主義国家において、税金は能力に応じて負担し、所得の少ない者には軽く、大企業や大資産家には重く、生活費には税金をかけるべきではない。申告納税制度は擁護、発展させられるべきである。そして、住民主人公にふさわしい地方税財政を確立するとともに、納税者には、税金の使途について発言し、監視し、是正する権利が保障されなければならない。
 国民の生活と営業を守り、納税者の権利を発展させるために、われわれは、次の要求実現をめざすものである。

1、生活費には課税すべきではない
 憲法は「すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」(憲法25条)ことを保障している。労働者の賃金、農民、中小業者など働く国民の収入は、その大部分が、自己と家族の人間らしい生活に、必要不可欠な経費として使われる。この生活費は、現代における経済と文化の水準にふさわしいものでなくてはならない。
 ところが現行の所得税、および住民税の課税最低限は、実際の生計費より著しく低いばかりか、劣悪といわれている生活保護基準さえ下回っている。加えて国民健康保険に対する国庫補助が厳しく削減されたことにより、その保険料(税)が生活費を無視して重課・徴収され、滞納者の急増と『国民皆保険』制度の崩壊を招いている。
 このように、生活費に課税する制度は、人類の普遍の原理である人権を侵害し、憲法の精神にも反するものであり、抜本的に改正されなければならない。

2、大衆的な消費税は廃止すべきである
 『生活費には税金をかけない』という民主的な税制のあり方に基づいて、大衆的な消費課税は廃止すべきである。
 政府が公約を破って導入した消費税は、人間生活に欠くことのできない消費全般に課税する最悪の大衆課税であり、国家権力による国民への生存権侵害である。
 政府や財界・大企業は、消費税の基幹税化をねらい、常にその税率引き上げなどをたくらんでいるが、この悪税が『所得再分配』や『景気調整』といった税制本来の機能を大きく破壊してきた。
 そして、消費税は、大企業による下請への一方的な単価叩きなど、不公正取引が野放しにされている日本社会において、実際には単価や販売価格には転嫁できず、『納税強力』のためのコスト負担ばかりを増大させて、中小業者の経営に集中的な打撃を与えている。

 消費税の「納税義務者」に滞納が急増しているのも、こうした現実があるからにほかならない。
 消費税のあり方は、これまで以上に政府と経済のあり方に深く関わっており、その廃止は国民・中小業者本位の税制を確立するために不可欠の課題である。


3、税金は能力に応じて公平に負担すべきである
 税金は、担税力の少ない勤労者には軽く、担税力のある大資産家や大株主などの不労所得には重く、また、中小企業には低く、大企業には高く累進的に課税すべきである。
 ところが消費税は、低所得者ほど重い負担を強いられるという逆進的な悪税であり、この原則を破壊している。
 現在の税制は、この消費税のみならず、所得税や住民税などの所得課税や、固定資産税などの資産課税においても、労働者、農民、中小業者の勤労所得や生存権財産には重く、株や土地の投機的な売買などを繰り返している大資産家や大企業には軽いという、きわめて不合理なものとなっている。
 消費税が導入された後、政府は大企業の「国際競争力の維持」や「経済の活性化」を口実に、法人税率と高額所得者の税率を大きく引き下げた。そして純粋持ち株会社の解禁と軌を一にした会社分割税制や連結納税制度によって、国境を越えてあくなき利潤を追求する多国籍大企業の横暴を助長している。
 現代社会において、大企業・大資産家の社会貢献義務を果たさせるよう、不公正税制を抜本的に改め、能力に応じて公平に負担する原則を確立すべきである。
※グラフについては、
すべて『全商連』発行のパンフレットより引用



4、主権在民の憲法に基づく申告納税制度は、擁護、発展させられるべきである
 憲法は、主権在民の民主主義国家を支えるため、『国民は法律の定めるところにより、納税の義務を負う』(第30条)と述べ、『あらたに租税を課し、また、現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする』(第84条)ことを明らかにしている。
 申告納税制度を基本とする、わが国の税制度のもとでは、「納付すべき税額が納税者のする申告により確定することを原則」(国税通則法)としている。
 また、憲法は『何人も、法律の定める手続きによらなければ、その生命若しくは自由を奪われ、又はその他の刑罰を科せられない』(第31条)とのべている。
「個人の尊厳」と「国民の幸福追求権」は憲法の原則であり、税法は課税権の限界を明示し、課税の領域で国民の財産権を、保障することを目的とするものである。
 このような憲法上、ならびに税法上の諸原則が、明確にされているにもかかわらず、現在の税務行政は、大企業や悪徳政治家などの脱税は見逃しながら、労働者や中小業者など働く国民に対しては、強権的調査や、根拠のない推計課税、当局の一方的判断による消費税の仕入れ税額控除否認などを行い、徴収面でも、売掛金の差し押さえや生命保険の解約強要など、人権無視の徴税が後を絶たない。
 今日緊急に必要なことは、納税者の大多数である労働者が、不当に奪われている自主申告権を取り戻し、主権在民の憲法精神にもとづく申告納税制度を、擁護、発展させることである。そして、租税法律主義と適正手続きの保障を厳格に守り、民主的な税務行政を確立するため、世界の先進国では常識になっている『納税者の権利憲章』を制定すべきである。

5、住民主人公にふさわしい地方財政を確立すべきである
 憲法は、主権在民の原則を地域で具体化し、民主主義社会の管理・運営を促進するために、地方自治を保障している。
 そして、「世界地方自治宣言」(1985年)が「地方自治体は、他の政府レベルの財源とは区別された固有の財源を持ち、これを自己の法的権限の範囲内において、自由に処理する権限を持つ」(第8条)と述べているとおり、地方自治を強化し、住民主人公にふさわしい地方税財政を確立することが世界の流れになっている。
 ところが日本政府は、税収の多くを中央政府に集中させることで、財政面から地方自治体本来の役割を奪ってきた。また、地方自治体への干渉と統制に執着し、とりわけ税金の無駄遣いに、地方自治体の行財政を総動員してきた結果、地方財政を未曾有の危機的状況におとしめている。
 今日、広がっている市町村の「広域合併」も、住民の生活環境の悪化と地方自治の形骸化を招いている。
 憲法をくらしに生かし、住民主人公にふさわしい地方税財政を確立するためには、税財政政策を広く経済の民主化とのかかわりで捉え、大企業に税財政面から地域への貢献を求め、産業の規制・誘導をはかり、地域住民の生活権を確保することこそ重要である。
 国から地方自治体へ事務権限配分に見合って税財源を移譲し、地域間格差の是正についても、自治体どうしの協力・調整を基本にすべきである。
 これからの地方税財政は、地域を『ものの生産や文化、教養その他、人間らしい生活を多彩に生み、育む場』として再生する立場を基本にしなければならない。

6、納税者が税金の使途について発言し、監視し、是正する権利を保障すべきである
 現代社会においては、納税者が公共サービスに関する情報や予算の仕組み、財政支出の構成を正確に知り、政治経済の民主的で健全な運営を促進する、税金の使途を意思決定できるようにしなければならない。
 フランスの人権宣言が『全ての市民は、自身で、またはその代表者により、公の租税の必要性を確認し、これを自由に承諾し、その使途を追求し、かつその数額・基礎・徴収及び存続期間を規定する権利を有する』(第14条)と述べているとおり、もともと国民は、その固有の権利として、税金の徴収面にとどまらず、その使途についても発言し、監視し、是正する権利を有している。
 そして今日の日本では、市民運動として税金『オンブズマン』(行政監察官)が、情報公開制度を活用し、官公需の不正入札やさまざまな名目の税金流用を告発・是正したり、また住民投票・直接請求によって、採算の見通しもなく環境破壊にしかならない空港・港湾整備やダム建設をやめさせる運動などが広がっている。
 大企業本位の国家予算を、国民本位に転換するためにも、税金の使途を監視し、是正する権利を保障すべきである。

「納税者の権利憲章」への提言

1992年6月29日 全国商工団体連合会

納税者の権利憲章に盛り込まれるべき内容について、私たちは次のように考えます。

基本原則
 「国民こそが主人公」であり、すべて国民は個人として尊重される、とするわが国の憲法原則は、当然のことながら税務行政の分野でも十分に生かされるべきものです。
 憲法第30条は「国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ」とし、憲法第84条は、「あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律に定める条件によることを必要とする」としています。
 この規定は、古くはイギリスのマグナカルタから始まり、フランス革命の人権宣言のなかでも明らかにされたもので、国民は法律以外に税の負担をおわされるものではないこと、恣意的に課税したり、法律によらず課税を変更したりすることは許されないことを定めたものです。
 憲法第98条は「この憲法は、国の最高法規」と定め、税務行政といえども、憲法に反して行われた行為は、それだけで全部又は一部は、その効力を有しないと規定しています。税務の執行にあたっても憲法原則を厳守しなければなりません。
 また、憲法第31条では適正手続きの保証を規定しています。事前通知や調査理由の開示、処分に当たっての理由付記などの手続き規定が存在していない、今の質問検査権の規定は租税法律主義を著しく侵害し、適正手続きの保障に反するものです。
 憲法の保障するこれらの原則は、完全に尊重され、侵すことのできない納税者の権利として確立されなければなりません。

1、すべての国民の基本的人権は保障され、誠実な納税者として尊重される
2、申告納税制度の原則は、あらゆる納税者に保障される
3、国民のプライバシーは、国及び地方自治体等の干渉から最大に保護される
  納税者が求める場合、納税者固有の情報は本人に全面的に公開される
4、納税者は、税務職員に質問検査に応じるように求められた場合、常に丁重、かつ配慮ある取扱を受ける
  従って、税務調査に当たっては次のことが保証される

  1. 税務職員は、納税者に対して質問検査をする必要がある場合には、納税者の都合を尊重し、必ず口頭及び文書で事前に通知する義務がある。事前通知なく行われた調査はそれだけで無効である
  2. 税務職員は、税務調査等に当たり、合理性のある調査理由を具体的に説明しなければならない

5、税務調査等に当たり、税務職員は納税者へ「誰でも分かる文書」で権利を告知しなければならない
  権利の告知なく行われた調査は、それだけで無効である。また税務職員 は、これらの諸権利を遵守する
  義務がある
6、税務調査の公正を期すために、納税者が求めた場合、第三者の立会人及び、調査内容の記録や
  録音が認められる
7、課税処分は、あくまでも実額課税が原則であり、推計課税は制限される
8、課税処分に当たっては、事前にその理由を十分知らされるとともに、聴聞、反論の機会が保障される
9、異議申立及び審査請求は権利救済であり、国税庁とは独立した機関で審査される。権利救済機関の
  審査を経るか、直接訴訟で争うかは納税者の選択にゆだねられる
10、生存権的な財産の差押さえや徴収は禁止される。納税者は不服審査や訴訟で争っている場合、
  税額は不納付のままで公平な審査を受けることができる
11、納税者オンブズマン(行政監察官・苦情処理担当者)制度を設置する。納税者オンブズマンの
  納税者救済命令や勧告は税務当局及び議会で尊重される
12、納税者は公正な裁判を受ける権利があり、裁判は総額主義でなく争点主義でおこわれる
13、税務職員の民主的な諸権利は保障され、課税、徴収のノルマによる勤務評定は禁止される